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簡単にわかる自律神経失調の診断
自律神経の失調状態を体のどんな変化から診断するかについてみてみましょう。まず冷え性の人は自律神経の失調状態といえます。自分の足をさわってみると足が冷たいことに気づくと思いますが、足の裏側を触ってみると湿っていることに気づくと思います。汗は生理的には熱を逃がすためにかくわけで冷たい足を更に冷やす必要はないわけです。この状態は自律神経系のうち交感神経が過敏となると出現します。ただし自律神経系は足だけに作用するのではなく、体のすべての部分で過敏状態となります。すなわち腹部では腸管の動きの緊張が高まり、動きが悪くなると同時に腹が膨らんできます。このため便秘状態となります。さらに腹部が膨満するため腰に負担がかかり、腰も痛くなります。また交感神経はけんかをするときに一番作用する神経なので、体全体の筋肉や腱を緊張させます。このため肩は凝ります。すなわち交感神経が過敏な状態となっている人は、足が冷えているだけでなく、便秘も肩凝り、腰痛もあることとなります。本人がどの部分を強く認識するかによって冷え性となったり、便秘症となったり、腰痛症となったりします。一度これらの症状のある人は他の部分の異常にも注意を払ってみてください。ついでながら交感神経は心臓に対しては、働けという神経なので、脈は速くなりやすく、また交感神経は末梢の血管をしめる傾向があるので血圧は高めとなります。